2003-01-01から1年間の記事一覧

…ですか、ふむふむ。 ・パスカル・キニャール『さまよえる影』:キニャールはデフォでベスト入りです。 ・シオドア・スタージョン『海を失った男』:大好きな「孤独の円盤」が収録された『不思議のひと触れ』がもうすぐ出ますが、とりあえずこっちを。 ・『…

…(読書中) わははははははは …(黙々と) わははははははははははは 三浦しをん『妄想炸裂』[bk1]は面白いですのう。『ロマンス小説の七日間』[bk1]も買ってみよう。 …わは(以下略

『地球に落ちて来た男』[bk1]

私は偽りの自伝を書いているのだと思う。その形式が、私の知るかぎり、他の人たちを感動させている。ときどき、他人から疎外されていると感じることがあるが、若いときは、その感情が今よりずっと強かった。私の主要な登場人物たちは、ビリアードのプレイヤ…

『姉飼』[bk1]

読了、さくっと。表題作の脂祭りの場面を読んでると「グロテスクと言うよりスカトロジーなんじゃないかな」とか思ったりもしましたが、4作品読み終えてみると、これそんなに的外れな考えじゃないかも。串刺しの姉、インスタントフーズを思わせるキューブガー…

…2002年夏に扶桑社から刊行されたエドガー・パングボーン『デイヴィー』の帯の後ろにはこんな風に書かれてた… 幻の名作SF,扶桑社より刊行決定! ハーラン・エリスン"Deathbird Stories" ウォルター・テヴィス"The Man Who Fell to Earth" ってことは次はいよ…

『ふるさと遠く』は、ウォルター・テヴィスがフルタイムライターになってからの作品群が収められた前半第1部「ふるさと近く」まで読み終えたので、昨日届いた『地球に落ちて来た男』にとりかかります。

『ネジ式ザゼツキー』[bk1]

記憶障害の男が書いたファンタジーに秘められた謎はとても魅力的ではあるのだけれどいかんせん過去の事件で事態がそれ以上広がっていくことは無いし、"推理の試行錯誤"、"事件の捜査"といった動的なダイナミズムにも欠けるため頁をどんどん捲っていく快感は…

なんてこった、まいりました、あの時ぼくはいったい何を読んでいたんだろう。『ふるさと遠く』の感想は週末です、じっくり愉しむことにしました。『地球に落ちて来た男』への期待も急速に増大中。

あー、まあ、なんというか→[bk1]…とりあえず購入予定(笑)。

Sound Horizon 『Chronicle 2nd』 応援中

R.O.D TV第14話『紙葉の森』の題の元ネタってコレ→[bk1]かな。現在積読中…14話見る前に読んどくか。ほっとくと一生積みそうな分厚さだし。

ウォルター・テヴィス『ふるさと遠く』を押入れから引っ張り出す。『地球に落ちて来た男』[bk1]を注文したのでついでに読み返そうということで。カーシュ、イーリイ、スタージョン、そしてダン・シモンズと最近奇想短編づいてるのでいい機会かも。かなり面白…

↓附記

作家にとって、中編というのは理想的な長さだ。長編という大きなレンズを使ったとき必然的に生じる焦点のぼけとは無縁に、架空世界を観察できるからだ。中編小説の中で、作家は−そして運がよければ読者も−登場人物を、設定を、主題を、ゆったりとした描写を…

ダン・シモンズ『夜更けのエントロピー』[bk1]

大石圭は自著のあとがきで自分の作品のことに言及した際"絶望的なハッピーエンド"と評していますが、本書に収められている中短編もその系譜に属するでしょう。そのような作品を作る人として他には誰がいるだろう、そう考えてとっさに思いついたのが黒沢清。…

『愛の見切り発車』つながりで昔買いあさったブックガイドをいろいろつまみ食いする生業。 ハイデガーの名前を説教臭く使用できるほど彼の思想に通じてるわけではないので、"もう、最高! "としかいえない。せっかく苦労して読んだ本なのにこんなことしか言…

西尾維新『きみとぼくの壊れた世界』にPaul Erdosの名前が出てきて*1びっくりしたのを思い出した、今頃! というわけで『放浪の天才数学者エルデシュ』[bk1]を読んで涙が出るほどキュートなエルデシュ先生の人生を味わってください。研究室時代、お師匠さん…

いつのまにか柴田元幸『愛の見切り発車』を全部読み返してしまうのは今回でいったい何度目なのでしょう。(そーゆう本はほかに瀬戸川猛資『夢想の研究』、小林信彦『小説世界のロビンソン』などなど)

盛田隆二『ストリート・チルドレン』[bk1]

「新宿を舞台に、ある一族の300年にわたる「生」と「性」の軌跡」…読む前は多少ガルシア=マルケスや中上健次を期待してました。だって作者も巻末に付されたインタヴューで言及してるし…。 実際よんでみたら実にシンプル。ヤッて産んで生延びてヤッて産んで……

東京創元社編集者・桂島浩輔が選ぶ2003年度「必読」ミステリー[■]

やだなぁ、今年のベストミステリなんていったらキャロル・オコンネルに決まってるじゃないですか。『クリスマスに少女は還る』[bk1]を読めばわかります、ぜったいに! …という戯言はオコンネルが出た年には毎回言ってるようのでおいといて、今年印象深かった…

いつのまにかT・R・ピアソン『甘美なる来世へ』[bk1]が出版されてる! 『愛の見切り発車』(柴田元幸)を読んだときからちょいと興味を惹かれてたのですよ。この本の中で柴田氏がピアソンを紹介した際、『甘美なる来世へ』*1を引用・翻訳しているのでちょっ…

なんだかんだいって『夜更けのエントロピー』(ダン・シモンズ)を黙々と読む。再読だろうがなんだろうが面白いものは面白い。週末ぐらいにはいろいろ書くと思います。今年は洋物の短編集の当たり年だなぁ。

フランク・ハーバートなら素直に『デューン』が安全です、…『砂丘の子供たち』までなら。息子さんのブライアン・ハーバートは最近デューンのプレ・シリーズを共著で出してますが、一昔前にも『消えたサンフランシスコ』という本を出しております。宇宙人の学…

殊能将之さんが日誌でフランク・ハーバート『ドサディ実験星』に言及してますな。これもたいそうなゲテモノ、『鞭打たれる星』と一緒にどうぞ。ちょっと前にカヴァーを変えて再販されたから比較的手に入りやすいかも。ゲテモノなので口当たりも悪いし食中り…

『東京サッカーパンチ』からのつながりで再読してみた『スターシップと俳句』。これと『キャッチワールド』(クリス・ボイス)、『禅(ゼン・ガン)銃』(バリントン・J・ベイリー)の三冊を立て続けに、SF初心者だったローティーンのころに読みました…そりゃ嗜…

月を二つに砕き世界中を壊滅させた"千年紀大戦"。廃墟とフリークスで埋め尽くされた地球上で、日本は奇跡的に国家として存続していた。大戦以前にロシアで作られたスターシップによる星間移民によって人類のフィジカルなサバイバルを目指す"生存大臣イシダ"…

ダン・シモンズ『夜更けのエントロピー』は初訳が一編だけか、うむむむむむむむ。けっこう切ない。

押入れから武田百合子『富士日記』『犬が星見た』発掘、ついでに澁澤龍彦『サド復活』も掘り起こす。前者はぼくの青春の書(笑)、高校生のころ寝る前に少しづつ読んでいったものです。某所で話題にでたので懐かしくなってサルベージ。…日記ものはほかにアナイ…

週末はずーっと『スターシップと俳句』の再読です、って言うかまだ読んでます、相変わらず楽しいのですよ。あとはキャリントンとかソローキンとか『パサージュ論』とか『怪盗ニック』とかの短編群を拾い読み。 『廃墟の歌声』『夜更けのエントロピー』『アヒ…

あぁ、やっぱり『8』(キャサリン・ネヴィル)は面白いのです。パラパラめくるだけのつもりだったのにじっくり読むはめに。 『8』は過去パートと現代パートに分かれてて、過去パートは [これ]とか[これ]みたいな話(笑)。キーアイテムを"宇宙を動かすほどの…

やっぱりヒロインが周囲に流されるがままで、自分自身の意思による行動がほとんどないところがダメなのかな、ってのは『マジック・サークル』(キャサリン・ネヴィル)の話。…あちこち引きずり回されて、おじいちゃんやおばあちゃんや、いかにも怪しい色男から…