2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

トム・ロブ・スミス『チャイルド44』*1

今年、もしこれ以上に面白い作品が出るとしたら、年末ランキング戦線はずいぶん賑やかなものになるんじゃないかな。『闇の奥へ』(クレイグ・トーマス)を思い出させる緊張感を持った冒険小説ではあるのだけれど、むしろ、人間的存在の意義を乱す“精神異常に…

復刊ドットコムメールマガジンより

東京創元社が10月に復刊する書籍のなかにクラーク・アシュトン・スミスの絶品『イルーニュの巨人』があるそうなので、みなさんぜひ買っておくのがよろしいかと(…そうすれば他の作品集も復刊されたり、もしかして新たな作品集が邦訳されたりなんかしちゃった…

本やタウン:書籍近刊情報より

■■■:岩波書店 『科学/技術の哲学』 飯田隆、伊藤邦武ほか編 9/5 \3,360 ■■■:岩波書店 『長編集 鶏が鳴くまえに』 チェーザレ・パヴェーゼ/河島英昭訳 9/9 \5,250 ((パヴェーゼ自選作品集「鶏が鳴くまえに」の初の全訳。ファシズム下での『流刑』と戦後の作品…

e-honもうすぐ出る本の予約より

■■■:スイッチ・パブリッシング 『柴田元幸翻訳叢書 ジャック・ロンドン「火を熾す」』 9/11 \2,205 ((「ジャック・ロンドンは、小説の面白さの原点だ」―柴田元幸 Coyote誌上で連載中の「柴田元幸翻訳叢書」、単行本化の第一弾はジャック・ロンドン。…

ビーケーワンより

■■■:講談社 『覇王の番人 上』 真保裕一 9/- \1,890 ■■■:講談社 『覇王の番人 下』 真保裕一 9/- \1,890 ■■■:講談社 『乱鴉の島』 有栖川有栖 10/- \998 ■■■:講談社 『進々堂世界一周』 島田荘司 10/- \1,365 ■■■:早川書房 『マーブル・アーチの風 日本…

ようやくジョン・クロウリー『エンジン・サマー』改訳版が10月か11月に刊行されるらしいので「ほほう」と思い、ふとamazonで検索したらばThe Aegypt Cycleの第4部"Endless Things"のペーパーバックが年末予定になっているのを見、ついカッとなって"The Solit…

「9月に刊行の見通しがつき」と謳っているので今度こそ本当に出るんだろうドゥルーズの『シネマ1』を記念しているのか、bk1でミニフェア開催中。さりげなく丹生谷貴志も推しているような気がしないでもない(笑)。

ビーケーワンより

■■■:角川書店 『詩羽のいる街』 山本弘 9/- \1,680 ■■■:国書刊行会 『冒険王・横尾忠則』 横尾忠則 9/- \3,990 ■■■:国書刊行会 『定本久生十蘭全集 第1巻 小説1』 久生十蘭/江口雄輔・川崎賢子・沢田安史・浜田雄介編 2008/10 \9,975 ■■■:国書刊行会 …

三池崇史のようなジャンクフィクションだった『The Book With No Name』のあと、似たようなものを読みたくなってジェームズ・ロリンズ『ナチの亡霊』を手に取る→「量子力学と進化論とインテリジェントデザインとetc.…を組み合わせた釣鐘のアイデアは豪快で、…

ウラゲツ☆ブログより

■■■:思潮社 『現代詩手帖特集版ブランショ2008 ブランショ生誕100年――つぎの百年の文学のために』 7/- \2,730 ■■■:思潮社 『現代詩手帖特集版ブランショ1978 ブランショ――不可能性の彼方へ』 7/- \2,100 見逃していた→買うたった。

ビーケーワンより

■■■:国書刊行会 『新編真ク・リトル・リトル神話大系 5』 H.P.ラヴクラフト、A.ダーレス他 8/- \1,575 ■■■:青土社 『後期近代の眩暈 排除から過剰包摂へ』 ジョック・ヤング/木下 ちがや、中村好孝、丸山真央訳 8/- \2,940 ((テロリズムへの不安、移民、…

e-honもうすぐ出る本の予約より

■■■:河出書房新社 『死体が語る歴史 古病理学が明かす世界』 フィリップ・シャルリエ/吉田春美訳 9/12 \2,940 ■■■:河出書房新社 『ディフェンス (新装版)』 ウラジーミル・ナボコフ/若島正訳 9/19 \2,310 ■■■:河出書房新社 『大友良英のJAMJAM日記』 大…

_,, ▼ ゜∀▼ 『ハローサマー、グッドバイ』の続編刊行決定キタ━━━━━━━━━! ヾ(_,,)

e-honもうすぐ出る本の予約より

■■■:集英社 『聖家族』 古川日出男 9/26 \2,730 ■■■:集英社 『名探偵クマグスの冒険』 東郷隆 9/26 \2,310 ■■■:中央公論新社 『犬の人生』 マーク・ストランド/村上春樹訳 9/10 \1,050 ■■■:中央公論新社 『ことば汁』 小池昌代 9/25 1,680 ■■■:中央公論…

ハヤカワ・オンライン刊行予定が更新されています。復刊パラダイスの文庫以外では、ロバート・ファン・ヒューリック、コニー・ウィリスのプラチナ・ファンタジイ、そしてepiブック・プラネットのリン・ディンを注目。リン・ディンの訳者は柴田元幸。“monkey …

e-honもうすぐ出る本の予約より

■■■:学習研究社 『リトル・リトル・クトゥルー』 東雅夫編 9/15 \1,260 ((プロとアマが一堂に会して、一編が800字で完結する掌編を執筆。それも、テーマはH・P・ラヴクラフトが創造した超宇宙的恐怖小説大系「クトゥルー神話」だ! とてつもない奇想、…

角川書店文庫 来月刊行より

■■■:角川文庫 『汚れた7人』 リチャード・スターク//小菅正夫訳 9/25 \540とつぜん悪党パーカーが復刊。ハヤカワも『殺戮の月』までのポケミス分を増刷とかしてくれないですかね。

角川書店書籍、小説 来月刊行より

■■■:角川書店 『犯罪王カームジン あるいは世界一の大ぼら吹き』 9/- \-

ビーケーワンより

■■■:法政大学出版局 『言葉の暴力 「よけいなもの」の言語学』 ジャン=ジャック・ルセルクル/岸正樹訳 8/- \5,460 ((言葉遊びや隠喩・洒落・誤用など、従来の言語学が「よけいなもの」として見過ごしてきた言葉の無意識的現象を分析して、言語学の脱構築を…

ビーケーワンより

■■■:ハヤカワ文庫 『エドガー賞(1990〜2007)』 9/- \840 ■■■:ハヤカワ文庫 『ゴーリキー・パーク 上』 マーティン・クルーズ・スミス/中野圭二訳 9/- \882 ■■■:ハヤカワ文庫 『ゴーリキー・パーク 下』 マーティン・クルーズ・スミス/中野圭二…

白水社:新刊情報より

■■■:白水社 『空襲と文学』 W・G・ゼーバルト/鈴木仁子訳 9/- \2,415 ((「破壊の記憶」を凝視する作家による評論――ドイツが第二次大戦で被った惨禍はタブー化され、文学によって取り上げられことはほとんどなかった。ノサック、アメリー、ヴァイスなどの作…

東京創元社|近刊案内より

■■■:東京創元社 『ミスター・ミー』 アンドルー・クルミー/青木純子訳 -/- \- ((幻の百科全書とルソーの『告白』中の登場人物、そして裸の女性がネット上でリンクし、パソコン初心者の老人はどこに向かうのか? 英国文学界のエッシャー、クルミーの傑作。))…

本やタウン:書籍近刊情報より

■■■:白泉社 『ボイジャーくん』 遠藤賢司/荒井良二 9/3 \2,520 ((音楽家・遠藤賢司と絵本作家・荒井良二による夢のコラボレーションが実現した。未発表音源CD付きLPサイズの傑作がここに。))■■■:ポプラ社 『わたしの美しい娘 〜ラプンツェル〜』 ドナ・ジョ…

ビーケーワンより文庫情報(出版社順サ行〜)

■■■:コバルト文庫 『アンゲルゼ ひびわれた世界と少年の恋』 須賀しのぶ/駒田絹 9/2 \560 ■■■:集英社文庫 『悪党たちは千里を走る』 貫井徳郎 9/19 \- ■■■:集英社文庫 『二列目の人生』 池内紀 9/19 \- ■■■:集英社文庫 『エロス』 広瀬正 9/19 \- ■■■:…

e-honの文庫新刊案内でも9月分の情報が載っているのでいそいそチェック…小学館からはジョー・ヒルが、あと光文社の古典新訳文庫はムージルとプリーモ・レーヴィ、学研M文庫の『吸血妖鬼譚 ゴシック名訳集成』、講談社文芸文庫の古井由吉、ちくま学芸文庫の…

ビーケーワンより文庫情報(出版社順〜カ行)

■■■:朝日文庫 『モンゴル大紀行』 開高健 9/5 \945 ■■■:朝日文庫 『名文を書かない文章講座』 村田喜代子 9/5 \588 ■■■:朝日文庫 『柳生薔薇剣』 荒山徹 9/5 \672 ■■■:朝日文庫 『おとり捜査官・北見志穂 1』 山田正紀 9/5 \735 ■■■:岩波現代文庫 『明…

ビーケーワンより

■■■:岩波書店 『アキハバラ発〈00年代〉への問い』 大澤真幸編 9/- \1,575 ■■■:角川書店 『うつうつひでお日記 その後』 吾妻ひでお 9/- \945 ■■■:講談社 『きのうの世界』 恩田陸 8/- \1,785 ■■■:新潮社 『魂の古代学 問いつづける折口信夫』 上野誠 …

e-honもうすぐ出る本の予約より

■■■:文藝春秋 『スリーピング・ドール』 ジェフリー・ディーヴァー/池田真紀子訳 9/下 9/9 \2,200 ((「ウォッチメイカー」で活躍した尋問の天才、殺人鬼に挑む。どんな嘘も見抜く尋問官キャサリン・ダンス。尋問術を駆使し、脱獄した殺人鬼を追う!ドンデン…

ジェイムズ・ティプトリー・Jr『輝くもの天より墜ち』

自分の役割を観客に明示するかのようにして登場し、いささか大げさな身振りと台詞で場を作り上げていく人物たちのふるまいからみても、この小説はあからさまに演劇的な結構をしている。演劇的であるということはすなわち政治的であるといってしまってもいい…

溶けるような暑さにまいっていたので頭を使う読書は最近ぜんぜんしていない。『ヨーロッパ戦後史』とか『幻想の過去』とか『ポル・ポト』とか亀山郁夫のスターリノロジーものとかのジャーナリスティックなものばかりを読んでいた。どれも分厚いのでいいトレ…