2008-08-01から1日間の記事一覧

ジェイムズ・ティプトリー・Jr『輝くもの天より墜ち』

自分の役割を観客に明示するかのようにして登場し、いささか大げさな身振りと台詞で場を作り上げていく人物たちのふるまいからみても、この小説はあからさまに演劇的な結構をしている。演劇的であるということはすなわち政治的であるといってしまってもいい…

溶けるような暑さにまいっていたので頭を使う読書は最近ぜんぜんしていない。『ヨーロッパ戦後史』とか『幻想の過去』とか『ポル・ポト』とか亀山郁夫のスターリノロジーものとかのジャーナリスティックなものばかりを読んでいた。どれも分厚いのでいいトレ…