2003-01-01から1年間の記事一覧

年末年始は毎年隆慶一郎を読みます。今回は『死ぬことと見つけたり』[bk1][bk1]。

↓附記

『バットマン アーカム・アサイラム』という作品はバットマンの敵役である犯罪者を収容する(精神)病院を舞台に、数々の超人犯罪者の心の闇を遡行するにしたがってバットマン自身も自分の心の闇に立ち向かっていくことになるという異色作でした。『シャッタ…

デニス・ルヘイン『シャッター・アイランド』[bk1]

なかなか面白かった。孤島、密室、暗号、精神病院、もし講談社ノベルスから出版されていたら完璧に新本格(笑)。いやこれで最終章が袋綴じでなければもっと素直に驚けたかも。『Yの悲劇』の犯人像の意外さを事前に知っていたために、かえってすぐに犯人が分か…

↓附記

『逢魔の都市』はつまるところ、魔術的な架空都市におけるエスピオナージュであるのだな…と、ここまで考えてすぐに連想されたのが野阿梓。さまざまな暗喩とパロディーにあふれたレモン・トロツキーシリーズの『武装音楽祭』や中編「妖精の夏」、SF史上最も格…

葉越晶『逢魔の都市』[bk1]

だいたい、ぼくはウィアード・テイルズ系のお話にもめっぽう弱い。コナン、エルリックも好きだし、読まなくなってずいぶんとたつけれど初期のグイン・サーガ(とくに『七人の魔道師』から『氷雪の女王』のかけての外伝!)もお気に入りだった。近頃のファンタ…

葉越晶『逢魔の都市』読み中、現在半分くらい。絶賛予定。ということでまずは参考までに→[『逢魔の都市』で第3回ムー伝奇ノベル大賞最優秀賞を受賞した、葉越晶さんに聞く]

いろつきおとつき50000hit記念企画「本のプレゼント交換をしましょう!」に参加させてもらいました。ちはらさん、どうもおつかれさまです。

bk1で単行本もリマインダサービスするようになったのか、どれどれ … ! [2004年2月 零崎双式の人間試験]*1 *1:なんかおかしいと思ったら…”零崎双識”ですよね

[『Chronicle 2nd』は、C65には出ませんのでご注意下さい!] ということだそうです。

[『猫のゆりかご』映画化…かも] うわ、実現して欲しいなこれ。ヴォネガットも久しぶりに読み直してみようかな。

森見登美彦『太陽の塔』[bk1]

読んだ、泣いた、歓喜の涙だ! すばらしく愉快、本年度ベスト1はこれに決めました。っていうかこの本をクリスマスイヴに読めた俺バンザイ(笑←読めばわかります)。恋に破れた男の”負け惜しみ”で埋め尽くされてる一編の手記の形を借りた青春小説…ではあるのだ…

↓附記

脱線小説といえば最近のやつならニール・スティーヴンスン『クリプトノミコン』[bk1]があったなぁ。戦時小説だったり財宝引き上げ冒険小説だったり情報だとか暗号だとかデータヘヴンだとか恋愛小説だったりもする(801もあるよ!)。でもSFではないと言う、…

『甘美なる来世へ』[bk1]

読了、ようやく(笑)。面白かったのは確か、でも人に薦められるかとなったら別で、むしろ…「読んだ?」「読んだ!」「むふふ」「うふふ」…という感じで読了したもの同士が淫靡な秘密を分かち合うような意味不明の会話を交わすのがとってもお似合い。 メイン…

↓のオススメのところを見たら、なんと鵜飼哲の新刊『応答する力 来るべき言葉たちへ』[bk1]も出てるんじゃないですか、見逃してしまうところでしたよ。

エドマンド・ホワイト『ジュネ伝』[bk1][bk1]、これは欲しいなあ。ジュネは最近になって『葬儀』[bk1]、『ブレストの乱暴者』[bk1]が文庫に落ちて喜ばしいかぎり。その評伝をエドマンド・ホワイトが書いているところがまた泣かせる。…しかし(物理的に)重そ…

シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』[bk1]が届いたのでもうたまらず「孤独の円盤」だけ読んでしまう…うーんうーん。主役の男性の年齢がずいぶん若く解釈されているのにショック。小笠原豊樹訳ではもっと歳のいった人物像を頭の中で描いていただけに…

まあいろいろありまして更新できませんでした(笑)。明日あたりから通常営業であります。っていうか、通常もけっこう鈍行であったりしますが。とりあえずピアソンに落とし前をつけて、そのあと『シャッター・アイランド』[bk1]『太陽の塔』[bk1]『象の棲む…

bk1新刊予約コーナーから → [ポール・オースター『トゥルー・ストーリーズ』…「Hand To Mouth」などから選りすぐりのエッセイを集め、単行本未収録の最新エッセイも収録した、日本オリジナル編集版。翻訳はもちろん柴田元幸。]発行年月:2004.1.30 キタ━━━━…

ヒドイと言えばT・R・ピアソンの文章もそうとうヒドイ(←褒め言葉)。油断をするといったい自分がいまどういう状況を読んでいるのかすぐ喪失してしまう(笑)。むしろ飛ばし読みのほうがわかりやすいのかも…とか考えつつ『甘美なる来世へ』を読む生業です。

『日本語の外へ』は、「片岡義男がこんな分厚い本を出すなんて」…とうっかり手にとってしまった次第(笑)。ちなみに片岡義男のアーロン・マッケルウェイシリーズは、ぼくにとっての私立探偵小説の理想形のひとつなのです。…って言ってももう何年も読み返して…

自宅でピアソン、仕事場*1で片岡義男『日本語の外へ』を読んでるのだけど、この調子だとどっちを先に読み終えるんでしょうか(笑)。 *1:もちろん休憩中にですよ

うーん … なんか2〜3回読み返し読み返しながら読み進めてるのでちっとも先に進まないのですがまあ面白いからいいとしましょう*1。 *1:T・R・ピアソン『甘美なる来世へ』読み中

http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0908.html 面白い文章を書く思想家、哲学者はけっこういますが、読んでいるのが心地いい文章を書いてくれる人はあまりいない。ベンヤミンは数少ない例外の一人で、「ドイツの人びと」「ベルリンの幼年時代」は素敵のひ…

http://www.honya-town.co.jp/P3/CM/html/bookclip/new/bunko/under_b.html 1月新刊文庫メモメモ … 新潮文庫 タリスマン2 上下 キタ━━!! … フィリップ・プルマンは三部作一気に文庫化しちゃうのかな … ハヤカワのミスティック・リバーは映画化されるんだっけ…

俺がハマーだ! コンプリートDVD-BOX:ASIN:B0000YOTBM 新・俺がハマーだ! コンプリートDVD-BOX:ASIN:B0000YOTBW ふと検索してみたら見つけてしまいました。近日発売か…( 予算はだいじょうぶかのぅ )

ジスラン・タシュロー『悪党どもはぶち殺せ!』[bk1]

仕事の休憩中にちょっと頁をめくってみたらうっかり全部読みきってしまったのですよ、こーゆーの大好き。悪魔から手に入れた0.666口径リボルバーで悪党どもを闇に葬る世界一の腕利き捜査官…とか書くと嫌な汗を流す人もいるでしょうが、大丈夫、基本はユーモ…

「本のプレゼント交換をしましょう!」 ……うずうず……参加してみましょうかしら。

大塚英志『アトムの命題』

読了、さらりと。2004年4月7日*1、世界は戦時下だった…よーっし、ってな感じ(?)で手塚治虫のテクストを取捨選択してでっち上げた"現在=戦時下を認識しよう"キャンペーン(笑)。こういった香具師めいた手癖の悪さが気に入っていて、ぼくは大塚英志を追っか…

『ららら科学の子』[bk1]

読みました。なりゆきで時間の止まったような中国の寒村に30年間いた主人公が、これまたなりゆきで帰還して庄司薫クンをやってるような感じのいびつな青春小説。矢作版『スキップ』? とか思いました。…そんなにいちゃもんつける小説じゃないと思うんですが…

『本格小説』

先日選んでみたベスト3、そういえば洋物しか選んでないな…と考えて思い出したのが水村美苗『本格小説』[bk1]、今年はじめに読んでました。いやコレは絶品。後半までやたらとじれったくて読んでるほうが恥ずかしくなるような恋愛模様がえがかれて、正直そんな…