e-honもうすぐ出る本の予約より


集英社 『神秘のモーツァルト』 フィリップ・ソレルス/堀江敏幸訳 12/5 \3,150 
集英社 『逃げる』 ジャン・フィリップ・トゥーサン/野崎歓訳 11/24 \1,680 
集英社 『失われた町』 三崎亜記 11/24 \1,680 
集英社 『ピカルディの薔薇』 津原泰水 11/24 \1,785 
集英社 『アメリカの終わり』 F・フクヤマ 11/20 \1,890 
ということで。それにしてもさきごろ再読した『血染めのエッグ・コージイ事件』はやっぱり面白い。やりすぎといってもかまわないほどの舞台設定の稚気と輻輳する不自然さをものともしない喜劇趣味、悪趣味になる一歩手前のカリカチュア、ミステリと呼ばれるものが抱え込んでいる本来の遊び心がここにはあって、こういうものこそ本格だと考えてたぼくにとってはこれをバカミスなんて呼んでしまうことには到底承知できません…というようなことは藤岡真『六色金神殺人事件』を読んだときも考えてたのだけどね。“バカ”とはフォーマット/価値観を紊乱するような破壊的テクストに用いるべき称号だと思うんですけどね。ってなことはさておいて、来月はオールダリー荘ものとして『八つ裂きミンクコート』もでることだし、好評ならばもしかしたら第3作The Affair of the 39 Cufflinksも期待できるかも。で、いまはロン・ファウスト『死人は二度と目覚めない』を読み中、腰巻の後ろのほうにジェフリー・フォードの2006MWAペーパーバック賞受賞作Girl in the Glassがハヤカワミステリ文庫にて刊行されるとのことでニコニコ。