ようやくジョン・クロウリー『エンジン・サマー』改訳版が10月か11月に刊行されるらしいので「ほほう」と思い、ふとamazonで検索したらばThe Aegypt Cycleの第4部"Endless Things"のペーパーバックが年末予定になっているのを見、ついカッとなって"The Solitudes""Love & Sleep""Daemonomania"と、ついでにもうすぐ『ライト』が出るはずのM・ジョン・ハリスンのViriconium合本とともに注文したった。こないだは、もう耐え切れなくてKeith Robertsの"Kiteworld"と"The Chalk Giants"も買うた。キース・ロバーツ訳されねえかなあ。

ビーケーワンより


講談社 『覇王の番人 上』 真保裕一 9/- \1,890 
講談社 『覇王の番人 下』 真保裕一 9/- \1,890 
講談社 『乱鴉の島』 有栖川有栖 10/- \998 
講談社 『進々堂世界一周』 島田荘司 10/- \1,365 

早川書房 『マーブル・アーチの風 日本オリジナル短篇集』 コニー・ウィリス/大森望編訳 9/- \2,100 

平凡社 『ルイ・ボナパルトブリュメール18日』 カール・マルクス柄谷行人/植村邦彦訳 9/- \1,575 ((サイードレヴィ=ストロースをはじめ、様々な思想家にインスピレーションを与えてきたテキスト。柄谷行「差異と反復」も収録。))
平凡社 『三つのエコロジー』 フェリックス・ガタリ/杉村昌昭訳 9/- \1,050 

みすず書房 『彼女たち 性愛の歓びと苦しみ』 J−B・ポンタリス/辻由美訳 9/- \2,730 ((83歳の精神分析家・作家による最新作=自伝的エッセイ。昨年フランスでベストセラー。人生のさまざまな時期に出会った忘れえぬ女たち、映画や小説や絵画のヒロイン、ヴァレリーフロイトまで登場し、性愛の幸福と苦悩をめぐる39の物語は文学としても上質の味わい。恩師がのこした手帖についての一篇と、母親についての一篇は傑作。思いがけない面も見せてくれる、とってもユニークな大人の恋愛論。))
みすず書房 『カロカイン lettres』 カリン・ボイエ/冨原真弓訳 9/- \2,730 ((近未来。地球的規模の核戦争後の、完璧に全体主義的な警察管理体制下におかれた世界が舞台。30代後半のエリート化学者レオ・カールの発明した自白液剤「カロカイン」をめぐって、レオとその妻リンダ、それにレオの上司リッセンを軸に、人の〈心〉を求めずにはいられない人間の姿を描く。全体主義の足音が近づいてきていた1930年代の空気を濃密に反映しつつも、現代にリアルに通じる人間の本来性をみごとに描くSF的小説。))

e-honもうすぐ出る本の予約より


スイッチ・パブリッシング 『柴田元幸翻訳叢書 ジャック・ロンドン「火を熾す」』 9/11 \2,205 ((「ジャック・ロンドンは、小説の面白さの原点だ」―柴田元幸  Coyote誌上で連載中の「柴田元幸翻訳叢書」、単行本化の第一弾はジャック・ロンドン。「白い牙」「野生の呼び声」の著者として名高いロンドンは、短編小説の名手でもある。極寒の荒野での人と狼のサバイバル「生への執着」、マウイに伝わる民話をモチーフにした「水の子」、訳し下ろし「世界が若かったとき」など、小説の面白さが存分に味わえる全9篇を収録。  【収録作品】1.火を熾す 2.メキシコ人 3.水の子 4.生の掟 5.影と閃光 6.戦争 7.一枚のステーキ 8.世界が若かったとき 9.生への執着    【訳者あとがきより】本書では、一本一本の質を最優先するとともに、作風の多様性も伝わるよう、ロンドンの短編小説群の中から9本を選んで訳した。……ロンドンの短編の終わり方は、個人的に非常に面白いと思っていて、時にはほとんど冗談のように、それまでの展開をふっと裏切って、ご都合主義みたいなハッピーエンドが訪れたりする。そうした勝利の「とりあえず」感が、逆に、人生において我々が遂げるさまざまな勝利の「とりあえず」さを暗示しているようでもいて、厳かな悲劇的結末とはまた違うリアリティをたたえている気がする。))

:二見書房 『光の帝国』 キム・ヨンハ/宋美沙訳 10/24 \1,680 ((20年間ソウルに住む北朝鮮工作員のもとに突然帰国命令が…。斬新なスタイルで数々の文学賞に輝く韓国の俊英による傑作スパイ小説))

白夜書房 『「卒業」Part2』 チャールズ・ウェッブ/羽田詩津子訳 9/20 \1,600 ((青春映画の名作『卒業』の原作小説、40年を経て待望の続編が完成。邦訳版、今秋いよいよ刊行。 (あらすじ)ベンとエレインが結婚式場から逃げ出した、それから11年後。ふたりは二児の親となり、自らの信念に従って子どもを学校に通わせず、自宅で教育を施す「ホームスクール」を実践していた。しかし周囲の反発は強く、ベンジャミンは学区の小学校校長、クレイモアから子どもたちを学校に通わせるよう強要される。学校に束縛されるなんて言語道断−−苦悩の末、ベンは窮余の一策を編み出す。今は5000キロ離れて暮らすエレインの母親に、クレイモア校長を誘惑させようというのだ。そして、ベンの計画通りやってきたミセズ・ロビンソンとクレイモア校長はモーテルへと消えた……。))

本やタウン:書籍近刊情報より


岩波書店 『科学/技術の哲学』 飯田隆、伊藤邦武ほか編 9/5 \3,360 
岩波書店 『長編集 鶏が鳴くまえに』 チェーザレパヴェーゼ/河島英昭訳 9/9 \5,250 ((パヴェーゼ自選作品集「鶏が鳴くまえに」の初の全訳。ファシズム下での『流刑』と戦後の作品『丘の中の家』。))
岩波書店 『自負と偏見のイギリス文化 J.オースティンの世界』新井潤美 9/19 \735 
岩波書店 『志賀直哉宛書簡集 白樺の時代』 日本近代文学館編 9/19 \9,870 ((「白樺」活動期を中心とし、同人たちの未発表書簡約700通を収録。その交流、生活、文学醸成の諸相を鮮やかに浮かび上がらせる。))
岩波書店 『虚脱からの目覚め』 山本武利、石井仁志ほか編 9/25 \5,985 ((映画・野球界・漫画界はいかに民主化に向けて脱皮しようとしたか。流行歌はどう受容されたか。))
岩波書店 『都市は〈博物館〉 ヨーロッパ・9つの街の物語』 高橋哲雄 9/26 \2,205 ((ヴェネツィアバルセロナ、博物館に見立てた街の思いがけない相貌をとらえ、人々の物語にたどり着く。))
岩波書店 『宗教の倒錯 ユダヤ教・イエスキリスト教』 上村静 9/12 \2,940 
岩波書店 『生活を哲学する』 長谷川宏 9/26 \1,365 

角川グループパブリッシング 『愛された脱獄囚ジョン・シェパード デフォー、スウィフトがいた18世紀ロンドン社会』 渡辺孔二 9/5 \1,890 ((庶民に愛された著名な脱獄囚ジョン・シェパードをめぐり社会背景を描く。18世紀のロンドンは糞尿が道にあふれ、強盗、殺人は日常茶飯事。))
角川グループパブリッシング 『聖地感覚』 鎌田東二 9/25 \2,000 ((聖地で沸き起こる身体感覚をフィールドワークする。身体の古層にある聖地感覚をスピード感溢れる筆致で綴る。))

群像社 『魔女物語』 テッフィ/田辺佐保子訳 8/25 \1,890 ((伝説の妖怪魔物が現代人の心に忍び込んで妖しい物語を生み出してくる。20世紀初頭ロシアの人気作家の魅力あふれる連作短編集。))

慶應義塾大学出版会 『サロメのダンスの起源 フローベール・モロー・マラルメ・ワイルド』 大鐘敦子 9/上 \5,500 ((フローベールサロメがどんな影響を与えたのか、19世紀後半のサロメ神話形成過程について比較研究を行い、その一大潮流を解明。))
慶應義塾大学出版会 『エピステモロジーの現在』 金森修編著 9/中 \5,880 

:新潮社 『文豪たちの大陸横断鉄道』 小島英俊 9/16 \735 ((満州珍道中の漱石、女1人シベリア横断した芙美子、憧れの都を目指す荷風。文豪たちとスローテンポな汽車旅に出かけてみないか。))

東京大学出版会 『映画論講義』 蓮實重彦 9/25 \2,730 
東京大学出版会 『死生学(4) 死と死後をめぐるイメージと文化』 小佐野重利、木下直之編 9/16 \2,940 

平凡社 『「月光仮面」を創った男たち』 樋口尚文 9/16 \777 ((「月光仮面」放送開始から50年。映画づくりにかかわった男たちの情熱を追いながら、メディア史における大きな意義について説く。))
平凡社 『伝説の日中文化サロン 上海・内山書店』 太田尚樹 9/16 \777 ((大正から昭和初期の上海で、文化サロン的役割を果した伝説の書店・内山書店に焦点を当て、その時代に育まれた両国文化人の交流を描く。))

洋泉社 『冒険としての社会科学』 橋爪大三郎 9/8 \1,785