本やタウン:本:予約商品より


:新潮社 『悪い時 他9篇』 ガブリエル・ガルシア=マルケス/高見英一他訳 6/29 \2,940 
:新潮社 『プリズム』 野中柊 6/29 \1,575 
:新潮社 『青年のための読書クラブ』 桜庭一樹 6/29 \1,470 ((山の手のお嬢様学校、聖マリアナ学園。異端者が集う「読書クラブ」には、100年間語り継がれる秘密があった----第60回日本推理作家協会賞を受賞したばかりの実力派作家・桜庭一樹による、史上最強にアヴァンギャルドな“桜の園”の物語。))
:新潮社 『午前零時』 石田衣良他 6/29 \1,365 ((石田衣良ら、13人の作家によるアンソロジー。〈今日〉という日を迎えることは、〈昨日〉を永遠に失うことだ----午前零時、それは1秒前とは別世界。さまざまな24時、無常な世界の13夜。))
7月には『桜庭一樹読書日記』(東京創元社)も予定されている桜庭一樹。だがしかし『荒野の恋』第3部はどうなってんのかしらん。で、樺山三英『ジャン=ジャックの自意識の場合』を読み始める。『地下室の手記』(一人称を“俺”にしている新訳版は自棄感か増していてイケる)や『眼球譚』(こっちは生田耕作のほうがやっぱり秘教的でいい)、そしてセリーヌ、スティーヴ・エリクソン津原泰水(の『ペニス』)、花村萬月(の『鬱』)につらなる自意識のダウンワード・スパイラルな冒険小説としての衒学的モノローグとでも言うべきか。ただ借用されるタームの量とそこから派生する世界の(内向きの)広がりはサーヴィス精神たっぷりで陰鬱ながらも愉しく、そして意外にも読みやすい。“ニューウェーヴ”嗜好向けだとは思うけど、作者が波状言論のアルバイトをやっていた人ってことも書いておけば興味がでる人もいるんじゃないかな。