版元ドットコムより


:現代企画室 『屍集めのフンタ』 フアン・カルロス・オネッティ/寺尾隆吉訳 2/7 \2,940 ((セルバンテス賞コレクション5――『百年の孤独』のマコンドのように、『ペドロ・パラモ』のコマラのように、南米の某国に設定された架空の小都市、サンタ・マリア。そこに、売春宿を持ち込もうと蠢く人物群、市議会が許可した売春宿設置が気に入らぬ「紳士同盟」などの動き。特異な幻想空間のなかで繰り広げられる、壮大な人間悲喜劇!))
:現代企画室 『子羊の頭』 フランシスコ・アヤーラ/丸田千花子訳 3/- \2,625 ((セルバンテス賞コレクション4――1940〜50年代に書き綴られながら、作家の出身国=スペインでは、フランコの死から3年後、1978年にようやく出版されたアヤーラの短編集。「人びとの心の中の内戦」として展開した悲劇的なスペイン市民戦争の実相を、市井の庶民の内省と諦観と後悔の裡に描く。セルバンテス賞コレクション第4作。 読書を通して、人は「自由に想像する世界」を獲得することができる。ドン・キホーテの狂気は騎士道小説の読みすぎに由来すると考えた司祭たちは、彼の書斎に火を放った。書斎の扉を壁で塞いで、書斎そのものを無きものにした。元気を回復したドン・キホーテは、騎士道小説を読もうと書斎に行くものの扉は見当たらず、彼は、かつて扉があったはずの場所を撫で回すだけだった――この稀有な人物を生み出した作家の名を冠したセルバンテス文学賞の受賞スピーチで、アヤーラは、「遍歴の騎士」ドン・キホーテにとって、この焚書こそ、彼が経験した数々の困難な冒険の中で、最も痛ましいものだと述べた。))