本やタウン:書籍近刊情報より


以文社 『正戦と内戦 カール・シュミットの国際秩序思想』 大竹弘二 10/29 \4,830 ((シュミット政治思想の最初期から晩年までを網羅し、その挫折と可能性とを鮮やかに描き出した、若手思想家による渾身のデビュー作))

岩波書店 『『百科全書』と世界図絵』 鷲見洋一 11/26 \3,990 ((収集と分類、巨大量と過剰。1枚の世界図絵に、啓蒙による解放の力を読む。見失われた近代の一面。))
岩波書店 『裏話ひとつ 映画人生九十年 「多摩川精神」撮影所とその周辺』 木村威夫 11/5 \2,100 ((90歳を超えて、創造の意欲は高まるばかり。その若さの秘密は。映画界の至宝による、待望のエッセイ。))

講談社 『計算できない数』野崎昭弘/加納徳博画 11/18 \1,500 ((ある難問を解くためには、その問題を解く手順(アルゴリズム)が存在しなければ解決できない。不完全性への挑戦。))
講談社 『脳の中の「わたし」』 坂井克之/榎本俊二画 11/18 \1,500 ((考えたり、感じたり、行動するとき、脳の活動が先なのか「わたし」が先なのかを、実験や測定を通して主観的な「わたし」の存在を検証。))

新書館 『翻訳家列伝101』 小谷野 敦編著 11/下 \1,890 ((翻訳家とはどういう人たちなのか。明治の坪内逍遙から平成の柴田元幸亀山郁夫まで、近現代を支えた翻訳文化の担い手101人を集成。))

:DHC 『アメリカ新進作家傑作選 2008』 リチャード・ボーシュ編 11/中 \2,625 ((アメリカ文学界で今後が大いに期待される新人を年度版で紹介。ベストセラー作家が太鼓判を押す17人を一挙紹介。))

平凡社 『江戸の本屋さん 近世文化史の側面』 今田洋三 11/10 \1,365 ((日本の出版産業は近世に始まる。京都の書林、やがて勃興する江戸出版界、須原屋や蔦屋の経営戦略、近世出版文化史の名著待望の復刊。))
平凡社 『書いて稼ぐ技術』 永江朗 11/13 \777 ((会社はつぶれるが個人はつぶれない。こんな時代だからこそフリーライターになろう。「文筆生活」を夢見る人に贈る実践的生活設計術。))
平凡社 『闘うレヴィ=ストロース』 渡辺公三 11/13 \840 ((レヴィ=ストロースの壮大な思想は図式的かつ安易な理解を拒むが、「闘う知識人」としての姿を追うことでこの難題に挑む意欲作。))
平凡社 『偏愛ムラタ美術館』 村田喜代子 11/18 \1,995 ((ゴッホに鉄斎、ルドンに暁斎。小説家ならではの切り口で内外の名画、珍画、ナイーブ・アートを探訪。絵と対話する楽しさを開拓。))
平凡社 『作家の酒』 池部良小松左京ほか 11/25 \1,680 ((井伏鱒二の愛した居酒屋、池波正太郎はそばで日本酒、中上健次ゴールデン街山田風太郎は自宅で一杯。30人の酒人生。))
平凡社 『寺田寅彦 バイオリンを弾く物理学者』 末延芳晴 11/8 \2,835 ((寺田寅彦はまず「音の人」ではなかったか。これまで見落とされてきた「寅彦と音楽」という視角から、創造的精神の深奥に迫った論考。))