戸梶圭太『天才パイレーツ』[bk1]

いやあ、コレはヒドイ*1。“ 特異な才能だけが突出した「天才」たちが、社会生活に適応するため船上セミナーに参加。しかし、彼らを待ち受けていたのは、トンデモナイ事態だった!”という内容紹介のくせして天才どもが単なる賑やかし以上のものではないってのはどーいうことですか。とにかく終始奇矯な振る舞いをやけくそのようにやらかしてはいるものの、それをノイズとしてリダクションしちゃっても物語にはほとんど影響が無いです、実際活躍してるのは(一応)一般人の連中だし。っていうか戸梶圭太がやりたかったのは“ハリウッドも顔負けの”ってところなんじゃないですかね、→ ダイ・ハード ←とか→ エイリアン ←とか→ 遊星から来た物体X ←とか…とにかく章ごとにプロットをいきあたりばったりに押し込んで捻じ曲げて、なんていうか「戸梶アンタ何も考えないで書き始めたんじゃないのか」と問い詰めたい気分。“とりあえず収拾がつかなくなっても、天才をこれだけ出演させておけば最後には誰かが何とか結構をつけてくれるんじゃないのかな”とか考えてたかどうか定かじゃないですが、そういう感じ。エピローグで唐突にでてくる→ タイムマシン ←なんて物語にはこれっぽっちも関与してないじゃないですか、ひでぇなぁもぉ*2。きっと本編用に切り札として用意していたカードだったのに使いどころにあまって結局没にしたけどもったいないからボーナストラックでつけ足しちゃいました、ってところですかね。なんてイイカゲンなことでしょう*3

*1:褒め言葉です

*2:褒めてます

*3:褒めてますってば