本やタウン:書籍近刊情報より


岩波書店 『『七人の侍』と現代 黒澤明 再考』 四方田犬彦 6/18 \756 ((日本映画を代表する古典的名作「七人の侍」は、いまなお世界中で受容されている。現代にどうみるか))
岩波書店 『ヒューマニティーズ 古典を読む』 小野紀明 6/29 \1,365 ((いま、古典は意味をもつのか。情報には還元されない、古典を読むことの意味と可能性を探る))
岩波書店 『サマセット・モームを読む』 行方昭夫 6/29 \2,310 ((「人生とは何か」と問い続け、人間を鋭く描いたモームの代表作を通じて、その人生観と謎に満ちた生涯に迫る))

河出書房新社 『ヘヴンアイズ』 デイヴィッド・アーモンド/金原瑞人訳 6/7 \1,680 ((月の明るい晩に、ヘヴンアイズを見つけた。カーネギー賞ウィットブレッド賞両賞を受賞、『肩甲骨は翼のなごり』の著者の代表作))

群像社 『宇宙飛行士 オモン・ラー』 ヴィクトル・ペレーヴィン/尾山慎二訳 6/1 \1,575 ((月にあこがれて宇宙飛行士になったソ連の若者に下された命令は帰ることのできない特攻飛行。自転車で行くスペース・ファンタジー))

慶應義塾大学出版会 『シモーヌヴェイユ詩学』 今村純子 6/中 \3,360 ((シモーヌの思想を現実の状況に照らして問い直し、日本思想(鈴木大拙西田幾多郎)との関連に言及するなど、アクチュアルな論考))

講談社 『第三面の殺人 アジア本格リーグ(6)』 カルパナ・スワミナタン/波多野健訳 6/25 \2,310 ((さまざまな格差激しいインドの社会事情を背景に、クリスティばりの密室連続殺人を描く大傑作本格ミステリー。孤立した館に集うセレブたち))

羽鳥書店 『イメージの自然史 天使から貝殻まで』 田中純 6/21 \3,780 ((「UP」(東京大学出版会)連載の「イメージの記憶」ほか。著者のエッセンスが凝縮された「田中純」の思索をひもとく最良の手引書))

早川書房 『機械探偵クリク・ロボット』 カミ/高野優訳 6/上 \1,260 ((本邦初紹介、ミステリ史上に例を見ない機械仕掛けのヒーロー現わる。その冷徹な推理力の前に解決できない謎はなし。2篇を収録))
早川書房 『創世の島』 バーナード・ベケット/小野田和子訳 6/上 \1,365 ((世界大戦と疫病により死滅した世界を舞台に、アカデミー入学をめざすひとりの少女の口頭試問をとおして明かされる驚くべき真実とは))
早川書房 『僕は長い昼と長い夜を過ごす』 小路幸也 6/下 \1,680 ((「非二十四時間睡眠覚醒症候群」の明二は、ひょんなことから2億円を拾い、裏世界の金融事情に足を突っ込むハメに))
早川書房 『神父と頭蓋骨』 アミール・D・アクゼル/林大訳 6/下 \2,100 ((古生物学者として北京原人を発見したテイヤール・ド・シャルダン神父。神と科学の狭間で苦悩する波瀾の生涯))
早川書房 『カオスとアクシデントを操る数学 難解なテーマがサラリとわかるガイドブック』 エドワード・バーガーほか/熊谷玲美ほか訳 6/下 \1,890 ((「カオス」から成る世界は意外と筋道立っているのに、なぜそれが見えないのか。読者がされている目隠しを、数学が外す))

:PHP研究所 『ぼくらが夢見た未来都市』 五十嵐太郎磯達雄 6/15 \756 ((建築家やSF作家たちが描く未来都市は、どのような変遷を遂げてきたのか。それぞれの時代が持った問題意識・空気・想像力を読み解く))

文藝春秋 『指揮官の決断 満州とアッツの将軍 樋口季一郎』 早坂隆 6/18 \809 ((ナチスに追われたユダヤ人たちを満州に逃がした男は、後にアッツ島玉砕作戦の指揮官となる。歴史に翻弄されたその生涯を描く))

平凡社 『エロティックな大英帝国 紳士アシュビーの秘密の生涯』 小林章夫 6/15 \798 ((「わが秘密の生涯」は、アシュビーの手になるものか。また、19世紀イギリスのヴィクトリア時代は、どのような様相だったのか))
平凡社 『夏目漱石と戦争』 水川隆夫 6/15 \924 ((若い頃から晩年まで、漱石の戦争に関わる言説を網羅的に収集し、変遷を辿る。今日なお学ぶに足る先見性や興味ある知見が散見される))
平凡社 『洪吉童伝』 許キン(竹冠に均)/野崎充彦訳 6/25 \2,940 ((名門貴族の子でありながら庶子のために差別された洪吉童が、義賊として大活躍する、韓国でももっとも人気のある痛快活劇の原作))