【集え】文学板―情報―スレッド【文殊】より


筑摩書房 『緑の影、白い鯨』 レイ・ブラッドベリ/川本三郎訳 10/4 \- 
飯野文彦『バッド・チューニング』を読…ウェ━━━━━━━━━━(←喜声)。最初は(ピンサロの)ドストエフスキーというよりは下流/低俗/低級/野卑なデカダンが(ピンサロの)バタイユという印象。けど、自身の(便宜上)確固たる行動体系として(一応)自身に対して規定したハードボイルド的な倫理スタイルを、状況に応じて歪曲して解釈し、都合の悪いところは(アルコールの助けによって)記憶から消し去り、卑しい町を一人行く“風”のええかっこしいのロクデナシ←という主人公のプロファイルがあらわになってくるにしたがって、なるほどこれはルー・フォード(『内なる殺人者』)やニック・コーリー(『ポップ1280』)につらなる系譜のもっとも下品なモデルだということがわかってくる。しかし…冒頭の部屋に死体の場面なんかふうんとか思ってたけど、80頁あたりからもうウェ━━━━━━━━━━。シーンそのものは類例はあるけれどむしろそこに適応してしまう主人公のメンタリティーがウェ━━━━━━━━━━。このウェ━━━━━━━━━━は見返しに書かれているあらすじ紹介を見ると大体想像できるので無心でウェ━━━━━━━━━━したいひとは見ないほうがウェ━━━━━━━━━━。やあ、久しぶりに思う存分に安っぽい(←褒め言葉)モノ読んじゃった。