本やタウン:書籍近刊情報より


アートン 『YEBI大王』 薄井ゆうじ 9/中旬 \1,260 ((数々の賞を取った韓国現代劇を小説化。男と女、生と死。不条理に満ちた世界に君臨する大王の悲哀を喜劇的に描く快作。シリーズ第1弾。))
アートン 『爺爺ライダー』 薄井ゆうじ 9/下旬 \1,575 ((光一朗71歳。迫り来る死と向き合い戦うことを決めた男は、仲間を引き連れバイクを駆った。怒りと焦燥にかられる彼が向かう先は。))
アートン 『睦言』 玄月 9/下旬 \1,575 ((ふーちゃんが真中クンとの関係をベッドで相談するのぶさんは性の達人。ふーの友人アキも絡んで四角関係。芥川賞作家の異色官能小説。))

かもがわ出版 『ことばの力 平和の力 近代日本文学と日本国憲法』 小森陽一 10/12 \1,785 ((樋口一葉夏目漱石宮沢賢治大江健三郎の文学作品を通して、ことばをめぐる個人と国家の相克を検証し、日本国憲法の意味を問う。))

紀伊國屋書店 『赤を見る 感覚の進化と意識の存在理由』 ニコラス・ハンフリー/柴田裕之訳 10/下旬 \2,100 ((意識とは何か。視覚のクオリアとは。「赤を見る」というたったひとつの体験の分析から、真正面から斬り込んでいく意欲的画期作。))

:溪水社 『中世ヨーロッパにおける死と生』 水田英実/山代宏道ほか 9/10 \2,100 

:産業図書 『ビクトリア時代のアマチュア天文家』 A・チャップマン/角田玉青ほか訳 10/10 \5,250 

三一書房 『遠い叫び 探偵・志賀浩明の事件簿』 藤倉政夫 9/下旬 \1,680 ((信州の半導体メーカーで起きた爆破事件のウラに潜む奇怪な影。見えざる敵を追い求め、武闘派ナチュラリスト探偵の志賀が中国へ渡る。))

主婦の友社 『サザンな大人たち』 クラウディウスザイドル 9/13 \1,680 ((「40歳の若者」の今を描いて、ドイツで話題となったベストセラー、待望の邦訳。新人類なちょいワル大人たちの生態を解明。))

:春秋社 『耳を啓く』 佐藤聡明 9/下旬 \1,890 ((静謐にして壮麗な祈りの響き、魂のたゆたう音楽。その独特の作風によって欧米音楽界の注目を集める作曲家の創造論。))
:春秋社 『天皇と日本のナショナリズム』 神保哲生/宮台真司 9/下旬 \1,680 ((天皇とは何者か。日本の国家意識とどう結びついているのか。女系天皇を巡る議論、右傾化ともいわれる社会の動きなどを徹底討論。))
:春秋社 『ハイエクと現代リベラリズム』 渡辺幹雄 9/下旬 \5,250 ((経済学から複雑系科学まで壮大な思想体系を築いた巨人の思想をポパー、オークショット、ポラーニ、バーリンらと比較しつつ論じる。))
:春秋社 『思想とはなにか』 吉本隆明 9/下旬 \1,890 ((戦後最大の思想家が「思想とはなにか」という究極的な問いに真正面から答える。あらゆる問題を貫く原理に肉迫する対話集。))
:春秋社 『死の巻』 中村生雄 9/下旬 \2,100 ((明確な死生観を持てなくなった現代。よく死ぬことは、よりよく生きること。露出する死と隠蔽される死の中で選択できることは何か。))

新人物往来社 『悪行の聖者 聖徳太子』 篠崎紘一 9/下旬 \1,890 ((聖徳太子は多くの罪を重ねながらも遂に新秩序を建設した。しかし、結局天皇にはなれなかった。新視点で聖徳太子像を描く衝撃作。))

:風媒社 『太宰治をおもしろく読む方法』 山口俊雄編 9/上旬 \1,995 ((誰もが知っていて知らなかった「太宰」。自由闊達な読みとディスカッションを通して、より深く「読む・楽しむ」ための入門書。))

日本教文社 『転生した子どもたち ヴァージニア大学・40年の「前世」研究』 ジム・B・タッカー/笠原敏雄訳 9/25 \2,000 ((前世を語る子どもたちを研究するヴァージニア大学精神人格研究室の成果をもとに、人間の生まれ変わりの証明と意義を徹底追究。))

:芙蓉書房出版 『白団(パイダン) 台湾軍をつくった日本軍将校たち』 中村祐悦 9/下旬 \1,890 

天文マニアが生きた世界を活写、イギリス科学におけるアマチュアリズムの伝統を科学史の立場から詳述”したという『ビクトリア時代のアマチュア天文家』がオレ好みっぽいのよ。あと薄井ゆうじ。薄井ゆうじは『星の感触』が強烈に忘れがたいセンチメントで、以後の作品はやや印象が薄くなってるんだけど、新作が出るとやっぱり目が行っちゃうんだよね。未読の方には『天使猫のいる部屋』『くじらの降る森』『樹の上の草魚』とともにお勧めしたいのだけど天使猫以外は品切れというこの事実。