ビーケーワン予約一覧より


[単行本]
岩波書店 『策略 女性を軍事化する国際社会』 シンシア・エンロー/佐藤文香訳・上野千鶴子監訳 \3,465 3/予定 
岩波書店 『ジャック・ラカン無意識の形成物(下)』 ジャック=アラン・ミレール編/佐々木孝次・原和之・川崎惣一訳 \5,670 3/予定

:作品社 『現象学の根本問題講義』 ハイデガー/平田裕之・迫田健一訳/木田元監訳・解説 \6,090 6/予定

原書房 『オタク女子研究 腐女子思想大系』 杉浦由美子 \1,575 3/予定
原書房 『フランソワ・トリュフォー』 アントワーヌ・ド・ベック/セルジュ・トゥビアナ \5,040 3/予定

未来社 『モダニズムとハーレム・ルネッサンス』 ヒューストン・A・ベーカー・Jr/小林憲二訳 \2,310 3/下旬
未来社 『我ニ触レルナ』 ジャン=リュック・ナンシー/鵜飼哲他訳 \1,890 3/下旬
未来社 『いま、哲学とは何か』 小林康夫編 \2,520 3/下旬

未来社から興味深い人文系のブランニューを3点とチェックしてたままほうっておいたものをいくつかピックアップ。そして近況:稲生平太郎『アムネジア』[角川書店]は『何かが空を飛んでいる』の著者であり『悪魔を思い出す娘たち』の訳者でもある稲生平太郎ならではの記憶/体験の編纂/改竄をあつかったもので、現実感というものの不穏な手触りが気色悪くてすばらしい。終盤乱調に転じるところは構図がわかりやすくなっていいけれどちょっと技巧的には甘いんじゃないかとか考えてたら、抒情に落とした幕切れのあとの最後の付記でオカルティズムまで視野に含めたような不安定な着地を決めていて、おもしろい。冒頭のただし書もわりとさり気ないようでもある。解以前の『ひぐらしく頃に』が好きな人にはいけるんじゃないのかなこれは、ぜひともおすすめしたい。