鈴木いづみ大原まり子松浦理英子を再読してたのは女版舞城王太郎云々というテクストを目撃してしまったからで、この3人がすぐでてこないってのは問題なんじゃないとか考えたり、そもそもぼくにとっては“既存の小説を挑発/剽窃するポストモダンなテクストのあざといテクニック”から舞城≒男版キャシー・アッカーという結論を出してしまってるだけに、そこに書いてあったことはどうにも座りが悪くてしょうがなかったりする。大体アグレッシブさで行ったら女性のテクストのほうが断然で、なんかいろいろ読み返してるうちに調子が乗ってきてしまったのでもうちょっとさかのぼって岡本かの子の『金魚撩乱』『花は勁し』『老妓抄』というあたりまで再読してた日には、そりゃフラン・オブライエン『ハードライフ』は読了したものの青木淳悟とか多和田葉子とかを積み上げちゃったり、未読の『スウィム・トゥ・バーズにて』を読みたいがために『筑摩世界文学大系68』を覚悟を決めて買っちゃたり、図書館で借りて読んでた『ドーキー古文書』もいっそ買ってしまおうかとか考えつつ今現在はふいにジャック・ウォマックとジャック・オコンネルを読みたくなって頁を捲っていたりするっつーのは、幸福なんだか不幸なんだか…まぁまちがいなく降伏なんだろうなと思いながら本やタウン新刊リストをチェックする。あ、中村隆資の新作と某新人作家も読了してます→絶賛予定。あーそうだ、中村隆資を読み終わったとき『ドバラダ門』とか『香水ジルバ』とか読み返そうかとかも考えたんだっ…


[単行本]
[bk1]朝日ソノラマ 『水晶島綺譚』 秋月達郎著 
[bk1]河出書房新社 『泣かない女はいない』 長嶋 有著 
[bk1]河出書房新社 『時ノ旅人』 長野まゆみ著 
[bk1]河出書房新社 『世界戦争の予告 小説家カフカ』 樋口大介著 
[bk1]河出書房新社 『目には見えない何か 中後期短篇集 1952―1982』 パトリシア・ハイスミス著/宮脇孝雄訳 
[bk1]河出書房新社 『キャプテン・ブルーベアの13と1/2の人生(中)』 ヴァルター・メアス著/平野卿子訳 
[bk1]河出書房新社 『ネクロノミコン(2)Necronomicon2』 H・R・ギーガー著/山形浩生訳 
[bk1]河出書房新社 『バルタバス、ロマン』 ジェローム・ガルサン著/山田ひろ美訳 
[bk1]河出書房新社 『ヒッチコック×ジジェク』 スラヴォイ・ジジェク著/鈴木 晶訳 
[bk1]慶應義塾大学出版会 『善人ゲールハルト(仮)』 ルードルフ・フォン・エムス著/平尾浩三訳 
[bk1]慶應義塾大学出版会 『流体生命論』 日本記号学会編 
[bk1]幻冬舎 『檸檬のころ』 豊島ミホ著 
[bk1]光文社 『ユグノーの呪い』 新井政彦著 
[bk1]光文社 『燦めく闇』 井上雅彦著 
[bk1]三才ブックス 『電波男』 本多 透 
[bk1]集英社 『オテル モル』 栗田有起著 
[bk1]集英社 『ロシアン・ルーレット』 山田正紀著 
[bk1]新潮社 『「死の棘」日記』 島尾敏雄著 
[bk1]新潮社 『ミリオンズ』 フランク・コットレル・ボイス著/池田真紀子訳 
[bk1]新潮社 『君たちに明日はない』 垣根涼介著 
[bk1]新潮社 『古道具 中野商店』 川上弘美著 
[bk1]新潮社 『ナターシャ』 デイヴィッド・ベズモーズギス著/小竹由美子訳 
[bk1]ソニー・マガジンズ 『ニューヨークに舞い降りた妖精たち』 マーティン・ミラー著/村井智之訳 
[bk1]筑摩書房 『アフターセオリー ポストモダニズムを超えて』 テリー・イーグルトン著/小林章夫訳 
[bk1]中央公論新社 『冷たい肌』 アルベール・サンチェス・ピニョル著/田澤 耕訳 
[bk1]哲学書房 『バロック哲学の生身』 坂部 恵著 
[bk1]西村書店 『クリムトと猫』 オクタヴィア・モナコ絵/ベレニーチェ・カパッティ文 
[bk1]文芸社 『エスケープ!』 窪依 凛著 
[bk1]マガジンハウス 『モカシン靴のシンデレラ』 中沢新一著/牧野千穂画 

[新書]
[bk1]朝日ソノラマ 『星のダンスを見においで』 笹本祐一著 
[bk1]朝日ソノラマ 『魔界都市〈新宿〉完全版』 菊地秀行著 
[bk1]光文社 『ゴーレムの檻』 柄刀 一著 
[bk1]光文社 『名探偵症候群』 船越百恵著 
[bk1]筑摩書房 『勉強ができなくても恥ずかしくない(1)どうしよう…の巻』 橋本 治著 
[bk1]筑摩書房 『売文生活』 日垣 隆著 
[bk1]中央公論新社 『クラッシュ・ブレイズ スペシャリストの誇り』 茅田砂胡著 
[bk1]中央公論新社 『批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義』 廣野由美子著 
[bk1]徳間書店 『溝鼠』 新堂冬樹著 

と結構リストアップしたものの、超キニナルのはハイスミスの中後期短篇集短編集( あ、初期短編集も積んでたんだっけ )とテリー・イーグルトンぐらいかしらん。フランク・コットレル・ボイス『ミリオンズ』は訳者が池田真紀子なのでちょっと注目。山田正紀は『神狩り2』に続いてのリリース、ヴァイヴとか神獣聖戦もそろそろ何とかして欲しい頃合デス。そうそういろいろあった船越百恵が第2作目をリリース、ちょっと違うイミで注目かも。