『SFが読みたい! 2005年』[早川書房][bk1]

豊作だった年の回顧録だけに読んでいてつくづく愉しい。ヤングアダルトレーベル出身の作家がもう一ステップしてくれそうな予感を匂わせてくれる記事も多い。そしてやっぱり読んでてワクワクするのは出版社ごとによる刊行予定。目に付いたいくつか話題をクリップしてみると・・・


・哲学チャンバラ冒険小説こと冲方丁『ばいばいアース』はハヤカワ文庫JAで全面改稿されるらしい
国書刊行会の叢書未来の文学ジーン・ウルフ『デス博士の島その他の物語』を皮切りに第2期がある
ダグラス・アダムス『銀河ヒッチハイクガイド』は河出文庫で再刊、「人生、宇宙、すべての答え は 42 である」
朝日ソノラマの刊行予定に谷山由紀の名前が…
・いまだに『邪眼』の印象忘れがたい柾悟郎の連作集が光文社から
アレステア・レナルズの刊行予定(早川書房)が個人的に大ヒット…できれば文庫で出て欲しいとは思う
 
等等他盛りだくさん
特別企画の海外必読SFガイドは執筆者陣の紹介文はともかく… “こー言う企画って作品が絶版・品切れの弾ばかりじゃゃあガイドにも何にもならへんやん” とか呟きたくはなる。キース・ロバーツを紹介してるのなんて必死すぎて切なすぎて涙留まるを知らないというかもうたまりません。っていうかSF評論賞なんて創設する余裕があったら小説コンテストを再開してくださいなっ、とだけは声を大きくして突っ込んでおきたいところ。