清涼院流水『彩紋家事件 前編 極上マジックサーカス』[bk1]

全編サーカスマジックの事しか書かれていないのは…まぁともかく、説明的というか写実的というか描写が誠実すぎるというか、ショーが本来もっているはずのダイナミズムが一切感じられないのは致命的。言うなれば、オリンピックのオープニングセレモニーをTV中継で見るときアナウンサーがそれこそ事細かに解説しておまけに「感動的ですねー」とか口走って、見ているほうは興醒めする…そういう感じ。むしろ映像を見ないでナレーションだけ聞いているようだ、とかいったほうがより近いかも。冗長です。後編も読みますけどね。