ビーケーワンより


:新潮社 『遠い足の話』 いしいしんじ 10/- \1,575 ((住んでいた町、住んでいる町、住むかもしれない町。直島、大阪、天草、東京、NY、そして京都。なにかに導かれるように巡りあるいた、「遠足」の記録))
:新潮社 『神的批評』 大澤信亮 10/- \2,100 ((自己を問う、批評の神髄へ。新潮新人賞受賞作「宮澤賢治の暴力」、話題を呼んだ「批評と殺生――北大路魯山人」を含む、4篇の決定的デビュー作))
:新潮社 『三島由紀夫司馬遼太郎 美しい日本をめぐる激突』 松本健一 10/- \1,260 ((新潮選書――2人が真逆の道から追い求めた「美しい日本」とは何だったのか。戦後日本の文学史、思想史、精神史における最大の対立を浮き彫りにした初の評論))
:新潮社 『三島由紀夫の愛した美術』 三島由紀夫、宮下規久朗、井上隆史ほか 10/- \1,575 ((とんぼの本――欧米紀行「アポロの杯」ほか数々のエッセイ・評論で言及された魅惑の美術作品を一挙収録。自作の素描や自邸の写真なども併せ、三島の美学にヴィジュアルで迫る))
:新潮社 『君たちにはわからない 「楯の會」で見た三島由紀夫』 村上建夫 10/- \1,470 ((40年前、京大生だった私は学生グループ「楯の會」に入り、富士山麓で軍事教練を体験した。訓練の合間や座学の最中に三島が語った肉声がいま甦る))
:新潮社 『さよなら、ベイビー』 里見蘭 10/- \1,680 ((母の死から4年。ひきこもりの僕の家に、父が身元不明の赤ん坊を連れてきた。正直、邪魔。なんとか親を探さなきゃ。でも。ツイスト爆裂ミステリー))

みすず書房 『読んでいない本について本当に語れるか』 ヘンリー・ヒッチングズ/田中京子訳 10/- \3,780 ((ジョイス、ダンテ、シェイクスピアからロシア文学、聖書やコーラン紫式部まで、ピンポイントで古典の魅力を紹介、ていねいな読書案内))
みすず書房 『マイ・アントニーア』 ヴィラ・キャザー/佐藤宏子 10/- \2,940 ((舞台は19世紀後半、開拓時代のアメリカ西部。両親を失い、ヴァージニアから祖父母の住むネブラスカ州に向かっていた当時10歳の少年だった「ぼく」(この小説の語り手)は汽車のなかで、偶然同じ村へと向かう、ボヘミアから移住してきた一家と出会う。なかでも長女のアントニーアは、明るく人なつっこい性格で、たちまち「ぼく」と打ち解け、西武の大平原を一緒に走り回るように。「ぼく」はやがて都会の大学に進学、農場の暮らしからは遠ざかってしまうが、アントニーアは女ひとり娘を育てながら農婦として大地に深く根差した生き方を選ぶ。大学卒業の年、久しぶりに故郷に戻った「ぼく」は、「自分の生きる道は、大地とともに生きるものを育むこと」と語るアントニーアに深く心を打たれる。さらに20年後、その言葉の通りにたくましく成長したアントニーアに再会した「ぼく」は、彼女に人類の始祖の姿を見出し、アメリカ西部の大自然アントニーアにとっても自分にとっても、人生の原点であったことをあらためて確認することになる。開拓時代の暮らしや風俗を活写しつつ、アントニーアという静かで強い女性の姿を描いた長編小説。アメリカで長く読み継がれてきた古典的名作が親しみやすい新訳で登場。 *20世紀初頭のアメリカを代表する作家の代表作です。アメリカ文学、特に女性による文学を長年研究してきた著者による訳しおろし))