本やタウン:書籍近刊情報より


[単行本]
イースト・プレス 『安吾マガジン』 坂口安吾 8/上 \998 ((巻頭は安吾入門対談。本当に生きる意味を考えたときは、安吾を読め。町田康×坂口綱男。写真掲載あり。))

エスクァイアマガジンジャパン 『ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 アリス、あるいは快楽原則』 渡邉裕之編 8/下 \2,520 

角川書店 『ドッグ・ウォーカー』 アーサー・ブラッドフォード/小川隆訳 8/31 \1,628 
角川書店 『揺りかごの上で』 大山尚利 8/31 \1,890 

河出書房新社 『ヴォイス 西のはての年代記 (2)』 アーシュラ・K・ル=グウィン/谷垣暁美訳 8/15 \1,680 

講談社 『匿われている深い夢』 岩井志麻子 8/9 \1,575 ((並大抵のレベルではないブスな女と同情で始めた同居が招くとんでもない悲劇。「白いマンションの黒い部屋」など、作家の真骨頂、ホラー・ファンタジー。))
講談社 『ひぐらしのなく頃に(1) 鬼隠し編 (上)』 竜騎士07 8/1 \1,029 
講談社 『「弱い父」ヨセフ キリスト教における父権と父性』 竹下節子 8/9 \1,575 ((受け入れ、養う。それが父親の本来の役割だ。望まずしてイエス・キリストの父となった聖ヨセフの生涯から、現代に必要とされている真の父の「ありかた」。))

:光文社 『その向こう側』 野中柊 8/21 \1,365 
:光文社 『地獄篇三部作』 大西巨人 8/21 \1,890 ((「もしこれが発表されたら、君は文芸ジャーナリズムの世界で生きていけなくなる」と言わしめた、著者唯一の未発表原稿を書籍化。))
:光文社 『夜は戦場で眠りたい』 岩井志麻子 8/21 \1,890 ((地方出身の男たちが、さまざまな状況で出会ったアジアの女たちに絡まれ、引き込まれ、埋もれていく。著者が新たな境地を見いだした短編集。))

集英社 『マンハッタンを歩く』 ピート・ハミル/雨沢泰訳 8/24 \2,415 

:ジャイブ 『悦楽の園』 木地雅映子 10/5 \1,860 

:春秋社 『「結婚式教会」の誕生』 五十嵐太郎 8/下 \1,995 ((遊園地、それともお城。建築と風俗・宗教、ウエディング業界のビジネスモデルからみえてくる、現代の祝祭の空間とは。))

:新潮社 『黒澤明 封印された十年』 西村雄一郎 8/24 \1,995 

世界思想社 『ジェイン・オースティンを学ぶ人のために』 内田能嗣、塩谷清人編 8/下 \2,310 

筑摩書房 『もったいない』 赤瀬川原平 8/6 \1,470 

:ブッキング 『天の華・地の風(3) 完全版 私説三国志』 江森備 8/下 \1,470 
:ブッキング 『恋愛今昔物語』 佐々木丸美 8/下 \1,680 
:ブッキング 『新恋愛今昔物語』 佐々木丸美 8/下 \1,680 

平凡社 『エットゥトハイ 古代タミルの恋と戦いの詩』 高橋孝信訳注 8/20 \2,940 
平凡社 『パウル・クレーの旅』 新藤信編 8/下 \1,680 

[新書]
:光文社 『リロ・グラ・シスタ かわいい硝子』 詠坂雄二 8/21 \840 ((「私」は高校の2年生。手品部部長。生徒の間では信頼を集めている探偵だ。ハードボイルド文体が新鮮な、異色の青春ミステリー長編。))
:光文社 『新本格もどき』 霧舎巧 8/21 \840 ((綾辻行人有栖川有栖らの、新本格の名作シリーズ7本が「もどかれた」。遊び心と新本格の悦楽がたっぷり溶け込んだ連作短編集。))

集英社 『王様は裸だと言った子供はその後どうなったか』 森達也 8/17 \735 ((話題のドキュメンタリー作家が、「桃太郎」や「赤ずきんちゃん」など、誰もが知っている15の物語を、独特の着想で再構築。))
集英社 『米原万里の「愛の法則」』 米原万里 8/17 \693 ((世の中、男女半々で相手はたくさんいるはずなのに、なぜ「この人」でなくてはダメなのか。生物学、遺伝学をふまえ、縦横無尽に分析・考察。))

竹下節子大西巨人そして集英社新書が面白そう。あと『氷の海のガレオン』の木地雅映子の新作か…一体どんなものになっているのか、これもまた楽しみ。で、『ハル、ハル、ハル』を読む…以前『ボディ・アンド・ソウル』を“○○になり損なった××”と書いたことがあったけれどこれと『僕たちは歩かない』『サマーバケーションEP』はもう“なり損なっていない”作品としか、ぼくには考えられない。扇情的な言葉と扇情的な語り口による大きな声、格好いいだけのテクスト。『サウンドトラック』以降アジテート・パフォーマンスの(セルフ・パロディの)系譜は『ベルカ、吠えないのか?』が頂点だったんじゃないかな。ただ朗読CDとして出してくれてたらぜんぜん違った印象を受けてたとは思う。で、a day in the life of mercy snow7月後半分を見て思うこと…「むしろ酷評を見つけては『ゴーレム100』の弁護したくてしたくてしょうがないんじゃね?」