web KADOKAWAより


角川書店 『摂政の少年』 中村九郎 \- 8/- ((高校生になった彰人は幼い頃母を殺していた。それもまもなく時効を迎える。そんなときに出会った少女・恵にそそのかされ、自らの罪を覆い隠すため県会議員の父を知事にしようと画策するが……。驚愕の青春ノワール。))
アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』を読む。マテリアルをジャンクに還元してから構築された大伽藍からもたらされる、たとえば郵便配達夫シュヴァルによる理想宮やヘンリー・ダーガーによるファリック・ガールズ、もしくはサグラダ・ファミリア九龍城砦に感じる畏怖にも似た異形の猥雑によって培われる崇高の概念…「なんだ結局ウィリアム・ギブスンじゃないか」→この第一感は『ニューロマンサー』を何度目かに読んだときの「なんだ結局ベスターじゃん」というつぶやきからそのまま繋がっていたりする。ついでに言ってしまえばギブスンのほうがずっと好きだなオレ。あ、そうだマックス・エルンストの『百頭女』も後で探して読み返しておこう。