web KADOKAWA刊行予定文庫速報より


[文庫本]
:角川文庫 『アラビアの夜の種族 I』 古川日出男 \578 7/25
:角川文庫 『アラビアの夜の種族 II』 古川日出男 \578 7/25
:角川文庫 『アラビアの夜の種族 III』 古川日出男 \578 7/25
“名状し難い神的観念を顕す実験としての物騙り”によって著された初期古川日出男の(現時点における)最後のテクストが待望の文庫化。これ以降古川日出男は(プログレッシヴ)ジャズ的なインプロヴィゼーションの手法を駆使した概念スケッチへと移行しているように思われる。『ボディ・アンド・ソウル』は、その移行のあわいに在って物騙りのかけらをひっかっけていたがために、“退屈な駄作”になり損ねた傑作だと、ぼくはそう考えている。これに比べるとベルカやロックンロールは、スタイルとドライヴは桁違いに格好いいがやっぱり物足りない…というのが頑固なロマン主義者の見解であります。