早川書房近刊情報より

12月刊行予定が(無事)更新されています、ということでピックアップ↓


[単行本]
『タッチ』 ダニエル・キイス/秋津知子
『ライト・グッドバイ』 東直巳
『最後の妖精』 シルヴァーナ・デ・マーリ/荒瀬ゆみこ
『攻防900日(上・下)』 ハリソン・E・ソールズベリー/大沢正

[HPB]
『ベスト・アメリカン・ミステリ スネーク・アイズ』 ネルソン・ドミル&オットー・ペンズラー編/田村義進・他

[文庫]
スピードグラファー3』 仁木稔/原作=GONZO
『純白の梟 女魔術師ポルガラ3』  デイヴィッド&リー・エディングス/宇佐川晶子
『同居人求む』 ジョン・ラッツ/延原泰子
人形つかい』 ロバート・A・ハインライン/福島正実
『11の物語』 パトリシア・ハイスミス/小倉多加志・他
『事件の核心』 グレアム・グリーン/小田島雄志
るんるんカンパニー1・2』 とり・みき
『白熱』 結城信孝・編 ((ギャンブル・アンソロジー〔競馬篇〕 - 競馬をモチーフとした人気作家8人の名短篇を収録。それぞれに人間模様が浮かび上がる))
『告白』 ドメニック・スタンズベリー/松本依子

…とはいえ復刊再刊ばかりで目玉となるタイトルが少ないような気がしないでもない。ポケミスのアンソロジー<ベスト・アメリカン・ミステリ>は高品質安定で安心の一品ではあるが、文庫の<ギャンブル・アンソロジー>はどうでしょうか…収録作家がわからないうちは判断を下すべきではないでしょうが、タイトルからしてディック・フランシスを絡めてくるんでしょうね*1。ドメニック・スタンズベリーはミステリアスプレス文庫のわりと初期に紹介されていて、けっこう地味でちょっと癖があってでもいい味出して読ませる人だという印象がある…まあミステリアスプレスものは総じてそう言う作品ぞろいで、売れ線のトニィ・ヒラーマンやアーロン・エルキンズにまじって『嘘をつく人びと』や『検察官』そして『私書箱9号』とか忘れがたい珍品が入ってきてたうれしかった。→ココからフェヴァリットを選ぶとロス・トーマス、トマス・マクスウェル、ユージン・イジー、ジェローム・チャーリンそしてバーナード・ショーペンあたりか。『災厄という名の男』や『ブルショット』も捨てがたい…というかクライムノヴェル/ノワール系あたりがこの頃は好きだったのかな。大体の作品は読んでるはずだけど、でも中期以降の紹介作品は記憶の中でずいぶん曖昧になってるな、やっぱり地味だったんですかね。現在の論創社ミステリみたいな立場だったかもしれない。あ、そういえばハイスミスとラッツもミステリアスプレスからの転身組ですよ。

*1:20051105追記:よくよく見ればJA印、日本人アンソロジーってことですかね。題名も『グレートレース』から変更されてる模様