東京創元社近刊案内より


[単行本]
少女には向かない職業』 桜庭一樹

[文庫]
『剣と薔薇の夏〈上・下〉』 戸松淳矩
『逃れの町』 フェイ・ケラーマン/高橋恭美子訳
『ヘッド・ハンター〈上・下〉』 マイケル・スレイド/大島豊
『日本怪奇小説傑作集2』 紀田順一郎東雅夫
『みんな行ってしまう』 M・M・スミス/嶋田洋一訳
月世界へ行く[新版]』 ジュール・ヴェルヌ/江口清訳
『地軸変更計画』 ジュール・ヴェルヌ/榊原晃三

どうやらマイケル・スレイド『ヘッド・ハンター』が再刊なのでage。メールマガジンではジェレミー・ドロンフィールドの近刊も予定されてる模様なのでさらにage。他の注目作もついでといっては何だけどここでピックアップしておきましょう。
先日『死影』も邦訳されたマイケル・マーシャル・スミスの短編集はうれしいところ。ジョナサン・ケラーマンは『大きな枝が折れる時』とか『歪んだ果実』はものすごく面白かったんだけどシリーズが長大化してからはちょっとねとか思いつつ手にした『水の戒律』のなんとすばらしかったことよ…ということでJ・ケラーマンの相方フェイ・ケラーマンのデッカー&リナの新作がお目見え。ところでこんどの桜庭一樹を読んでP・D・ジェイムズを読もうとする人はどれくらいいることでしょう。『犬はどこだ』を読んでマイクル・Z・リューインを読もうとする人ほどはいないとは思いますが、(唐突に)とりあえずリューインのアルバート・サムスン物『A型の女』『沈黙のセールスマン』とかは少女がやけくそにかわええのですよとか言っておきましょうかね。ハードボイルドといってもタフガイものだったりワイズクラック満載だったりではなく、真摯で実直だけど/ゆえに貧乏暇有りの探偵物語です。あ、犬で探偵で少女(にメロメロ)といえばディック・ロクティ『眠れる犬』[bk1/amazon]というのもありまして、コレがまたイイ感じでクソ生意気なガールが楽しめる一品。