早川書房2005年1月の新刊からチェック
 
[単行本]
ピーター・ラヴゼイ『漂う殺人鬼』
佐藤哲也 『サラミス
 
[HPB]
エド・マクベイン 『歌姫』
スタンリイ・エリン 『最後の一壜』
 
[文庫]
ジョン・クリストファー 『トリポッド 2脱出』
菅浩江 『五人姉妹』
田中啓文 『UMAハンター馬子・完全版1』
クリストファー・プリースト 『魔法』〈プラチナ・ファンタジイ〉
イーヴリン・E・スミス 『ミス・メルヴィルの後悔』
ケン・ブルーウン 『酔いどれに悪人なし』
F・W・クロフツ 『樽』〈クラシック・セレクション〉
アーロン・エルキンズ 『古い骨』
カート・ヴォネガット 『プレイヤー・ピアノ』
ウィリアム・デアンドリア 『ホッグ連続殺人』
佐藤哲也を除けば、なんか…復刊とか新訳とか改訂版とか文庫化とか完全版とか単行本未収録の作品を網羅とかシリーズものとか…って言うか、

     _,,  
    ▼ ´∀▼  .。oO(何でいまさら『ホッグ連続殺人』の改訂版が?)
   ヾ(_,,)
とはいえ未読の方にはぜひともオススメしたい『ホッグ連続殺人』。場面転換や筋の展開がクサイくらいに劇的でそれでいて厭味が無く、単純で尚且つ意外な真相とラスト一行のニクイ締め。伏線の巧みさ、絵に描いたような名探偵をつとめる教授…この手の紋切り型紹介文ならいくらでも書けそうだけど、まあとにかく瀬戸川猛資氏言うところの正真正銘の傑作である、と思う。こういう作品を傑作と呼ばないとすると、この世に本格ミステリの傑作などというものは存在しなくなる、とすら思う」*1という言葉を信じてもらいたい次第であります。

*1:早川書房版『夜明けの睡魔』p130-131