桐生祐狩『物魂』[ハルキ・ホラー文庫/角川春樹事務所][bk1]

あいも変わらずヒドイ小説。とはいえイノセンスがそのままヴァルネラビリティに直結してるようなキャラクターがなかなかヒドイ目にあわないところは、なるほど桐生祐狩入門には最適かもしれない。とはいえ結局ヒドイ目にあって、しかもヒドイ目にあうことが、ある種の解放に繋がっているという展開でいつも通りキッチリ良識派の神経を逆撫でしてる。やあヒドイヒドイ(←褒め言葉)。
しかし今月号のSFマガジン[bk1]に桐生祐狩インタヴューが載ってるんですが、今は『剣の門』をロボットアニメにできないかって思ってるんですよね。細かい設定はともかく毎回ロボットが出現する必要があって、でもそのためには、ある「資格」を持った人間を三十分の中で探してさらにその人を…(中略)…のところにぽっかり開いた四角い穴が異次元につながっててそこからロボットが出てくる(笑)。*1には爆笑しました。ぜひ見たい。

*1:SFマガジン2004年9月号p194