『きみとぼくの壊れた世界』[bk1]

これは西尾維新による佐藤友哉トリビュートですな。近親相姦的、性に関するコンプレックス、エロゲめいた趣向とフラジャイルなラスト・・・。それでもこの小説がまぎれもなく西尾テイストなのは、主役をはじめとする登場人物の饒舌さが今までの作品と共通してるからでしょうかね。原案:佐藤友哉、監督:西尾維新、出演者はいつもと同じ面々の映画、みたいな。ふむ、戯言シリーズカリカチュアライズされた人物とナンセンスな論理/会話がどこかアリスっぽいなと思っていたけどルイス・キャロル・トリビュートと考えれば納得、JDCトリビュートは言わずもがな。物語はそのものはどこかから借りてきて語り口で勝負ってのは舞城王太郎みたい。