2003-11-18から1日間の記事一覧

『僕は天使の羽根を踏まない』に関する追記。ガジェットの回収をなおざりにして、主人公たちの物語だけに落とし前をつけたところはエヴァみたいだ、とか言ったら大塚英志は怒るかしらん?それとも思う壺?どうせなら『天使編』に決着してほしかった。

http://d.hatena.ne.jp/kosekei/20031116 一人称形式でも"私立探偵小説"的なものと"私小説"的なものではその性質はけっこう違うんじゃないかな、とか考える生業。酒見賢一『語り手の事情』とかジェイムズ・エルロイ『ホワイト・ジャズ』とかが思い浮かんだり…

山田風太郎は長編やエセーはおさえてても、短編は今まで読んでなかった。うん、これから集めていくつもりです。

山田風太郎「厨子家の悪霊」(光文社文庫『眼中の悪魔』収録)、なるほどこれは目が廻る。→このドンデン返しの連続はコリン・デクスターの長編をそのまま短編にした感じかとも思ったが、むしろ「レイダース・失われた聖櫃」的というべきか。危機また危機の連…

山田風太郎「眼中の悪魔」(光文社文庫『眼中の悪魔』収録)を読む。第一感、京極夏彦みたい・・・とか言って、はははは。もちろんこんな感想は倒錯してる、っていうか京極夏彦をはじめて読んだときに感じたのが”ずいぶん「新青年」っぽいアナクロな作家だな…

大塚英志『僕は天使の羽根を踏まない』[bk1]

書き下ろしの後半部は、思っていたとおり、乱暴に書きなぐられたような粗筋と脇役陣のとってつけたようなエピソード、そして体裁を整えただけの結末。まぁそれは大塚小説を読むときはいつも感じることで、「とりあえず書きました」という感じのするぶっきら…